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一度スーッと読んで、わかった気にはならないで欲しい『学習漫画の楽しみ方』 漫画家・鈴木みそ インタビュー(4)

一度スーッと読んで、わかった気にはならないで欲しい『学習漫画の楽しみ方』 漫画家・鈴木みそ インタビュー(4)

連載
漫画家・鈴木みそ インタビュー
鈴木みそ流の学習漫画
「マンガ 物理に強くなる」「マンガ 化学式に強くなる」について

 

今回の内容

本連載は、ルポ漫画や電子書籍出版などで有名な漫画家・鈴木みそさんにお話を聞かせていただくインタビューとなります。

第4回となる今回は、『学習漫画の楽しみ方』について聞かせて頂きました。

漫画家・鈴木みそさんについて

漫画家。1963年8月12日生まれ。静岡県下田市出身。
美術予備校時代、編集プロダクションで、ライター、編集者、イラストレーターとして雑誌作りに関わる。
ゲーム雑誌『ファミコン必勝本』『ヒッポンスーパー』などで、ゲーム攻略、記事、コラム、イラスト、を書く。
東京芸大油絵科除籍後、編集プロダクションから独立。漫画家になる。
ビッグコミックスピリッツ、野球漫画『ネットワーク22』でデビュー。
2013年『限界集落(ギリギリ)温泉』をAmazonでセルフパブリッシュ、1千万円を売り上げて話題になる。

学習漫画の楽しみ方



──前回は、学習漫画におけるキャラクターの重要性についてお聞かせ頂きました。

そうですね。


──そうすることによって、学習ツール以前に『漫画』として成立する、というお話でした。

そうです。


──ただ、お恥ずかしい話ですが、読みやすい一方で、一度読んでも、まだ3分の1ぐらいしか理解できていません。楽しんではいますが、学習ができていないような気がしているのですが、これで良いのでしょうか?

いいんです。1回では分かんない。

キャラクターに共感して、疑似体験をしてもらう

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──1回でわかる必要はないんですね。

内容自体、途中からものすごい駆け足になるということもありますが、基本的には1回では分からない。

逆に1回で分かる人は、マンガ読む前からわかってる人ですから。


──繰り返し読むことを前提としているということですか?

学習って何でもそうなんですけども、人に言われたものって厳しいですよね。自分がやって身に付いたっていうのは、楽しいからやるんで、つらいことや人に言われたことを勉強しろっていわれてもなかなか身に付かないですよね。


──その通りです

幼少期や中学生の頃に、「あ!」って気が付いたり、本を読んで「ああ、分かった」っていう、分かった瞬間がうれしくて、それが次の学習につながっていくじゃないですか。


──確かにそうです

漫画の中のキャラクターは「基本的にここでつまづく」という場所でひっかかって、途中で自分で気付いたり教えてもらったりしながら「ああ、分かった」と答えを見つけていきます。

読者が気がつかなければいけない部分を、マンガで擬似的に気づかせているので、実際の発見には遠く及ばないわけですが、それでも「気づいた」疑似体験ができたらいいんじゃないのかなー、と思ってます。あたかも経験したかのように。

何度も何度も読むことで、その「分かった!」という感覚をキャラクターと共有してもらえたら記憶として定着しやすいんじゃないか、と考えて漫画を描いてます


──なるほど。キャラクターに共感することによって、より身につくことを狙っているということですね。

「物理って苦手だな。化学ってわからないな」と考えている人の多くは同じところでつまづいているらしい。まあおもいっきり最初なんですけど。

一番オーソドックスなところを、感覚的に理解してもらうことを体験してもらえるといいなと思っています。実験って楽しかったですからね。

一度スーッと読んで、わかった気にはならないで欲しい

学習のための本は、一回読んでまた戻って読んでって、繰り返し読まないと理解できません。教科書は特に。

そのためにあえて少し読みにくく書いている部分があると思うんです。

でも、漫画ってスーッと読めちゃうんですよ。


──そうですね。

「おー、けっこう面白かった」って分かったような気になるんですが、えーと、分かった気になるように描いているんで狙い通りなんですが、実はそれでは頭に残らないので、しばらくしたら読み返して欲しいですね、「あー、こんなこと描いてあったけ?」と発見がありますから。

野球漫画も昔からありますけど、あれは野球がうまくなるための本ではないですよね。野球自体の面白さをキャラクターが伝えてくるわけですよね。ドカベンとか。


──はい。自分がキャラクターに共感して、野球がうまくなっているように感じて、快感を得ています。

そうです。そして、実際の試合を見てるよりも、もっとドラマティックでなければ、絵空事なんで、本物に負けますよね。


──そのとおりです。

キャラクターとリアリティーが生む「読みやすさ」

漫画っていうのは強いキャラクターに共感して、中に入り込むことによって強い疑似体験をするわけですね、「ああ、勝ってよかった。面白かった」って。

p_interview_misosuzuki_800_09

学習漫画も、読んだときに「ああ」ってのめり込むくらい面白くないとやっぱいけないわけですよ。勉強のためにちょっとつらいけど読んで、途中で毎回寝てしまうんでは困ってしまうので。そういう意味では、読みやすさはすごい大事です。

ただ読みやすすぎると内容が頭に入らない。結局数式なんて一つも覚えてなくて、キャラしか印象に残らない。

そこが「学習漫画」痛し痒しの部分ではあります。


──『共感』がキーワードなのは、野球漫画も学習漫画も変わらない、ということですね。

今回のインタビューは以上です。

次回は、『学習漫画のニーズ』について聞いていきます。


鈴木みそ
漫画家
1963年静岡県下田市出身。
美術予備校時代から、編集プロダクション「キャラメル・ママ」のライターとして雑誌作りに関わる。
ゲーム雑誌などで、ゲーム攻略、記事、コラム、イラスト、をこなす。元編集者兼ライター兼イラストレーター。
東京芸大油絵科除籍後、多忙すぎるプロダクションから独立。漫画を描く。

twitter: @MisoSuzuki
blog: CHANGE

聞き手・編集:YAQUE 編集部

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2014/12/01

19:00~21:00

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〒151-0052 渋谷区代々木神園町2-1

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自分でやってみることで、審判の大変さを知るイベントです。自分でやってみることで審判の大変さを知るイベントです。

主催:スポーチュア

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07/28

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