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#06 ジョージ・マイケル-『ケアレス・ウィスパー』George Michael-“Careless Whisper” 【1いいね10円洋楽レビュー】

#06 ジョージ・マイケル-『ケアレス・ウィスパー』George Michael-“Careless Whisper” 【1いいね10円洋楽レビュー】

連載
ネバーエンディングサバイバーの1いいね10円洋楽レビュー

 

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《追悼企画》
ジョージ・マイケル『ケアレス・ウィスパー』

George Michael-“Careless Whisper”(1984)

Careless Whisper (Original)

 

※今回は野球音楽ではありません。

悪しからず、ご了承くださいませ。

 

 

 

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新年あけましておめでとうございます

“ネヴァー・エンディング・サヴァイヴァー”

本部 萌です。

 

今年も相変わらずの調子で向かう予定でございますが、どうぞ温かい目でよろしくお願いいたします。

おかげさまでこないだ26歳になりました。

のらりくらり生きているうちにいつの間にかアラサーです。

とはいえ生きてるだけで奇跡みたいな生き物なのでこうして今日まで来れたのもひとえにベビーシッターかってくらい懐深く私を支えてくださるみなさまのおかげなのでございます。

 

 

ということで先日、毎週水曜日に働くゴールデン街のロックバー“Happy”にて、感謝のバースデーイベントをおこないました。

 

 

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もうね、一日でこんなにプレゼントもらったの、人生で初めてだったよ。

舞台立ってた時でさえこんなにもらったことない!

それだけ深い出会いが去年だけでたくさん増えたっつうことですねぇ。

ありがたし。

 

そこで私に何かお返しができるかしら、ってお客さんで飽和状態になったバーと沢山のプレゼント見てしみじみ考えたのですが、

生まれてこのかた人様のお役に立てたことなどない私ですから、

せめてでもみなさんの太陽のような女でありたい所存でございます。ミューズね、ミューズ。

そうだな、小室ファミリーだったら安室奈美恵くらいの立ち位置かな、

その辺でいきましょう。

 

 

 

しかしあくる誕生日の朝のことでした

 

寝ぼけつつ半目でたくさんのおめでとうメッセージを眺め、あぁ自分はなんて人気者なんだろうとニヤニヤしていたとき。

その中に埋もれたとあるニュースが私を奈落の底に陥れたのであります。

 

 

そうです。

親愛なるジョージ・マイケルが死んでしまったのです。

 

 

まだ53歳・・・

 

ジョージ・マイケルは1983年、親友だったアンドリュー・リッジリーと“Wham!”でデビューしてからアイドル的人気で世界を股にかけ、その後すぐソロ活動にうつったんですが

いまだに日本ではWham!時代のほうが有名ですね、でも世界では現在の若者の間でもポップス界を超えた偉大なシンガーとして強烈に支持されてました。

 

というかそんな情報よりなにより、

私にとって初めてのポップス体験がまさにWham!だったんですよ。

 

 

それは中1のころです。

周りのクラスメイトがエグザイルやら最早音楽でもないNEWSとかそんなんばっかり聴いててこんな何も信じられない現実に訳のわからない生き苦しさを感じていた私は、

もう明日なんか要らねぇと、いっそこのまま私を窒息死させてくださいと毎晩眠る前に神様にお祈りしていました。

ちなみにその際の祈祷BGMはというと、もっぱらビートルズ(中期以降)と、アメリカのハードロックバンドExtremeと、あと椎名林檎。

 

今思えばそんな12歳、どう考えたってウザい。

そりゃあ友達なんてできるわけない。

しかも唯一好きな女性アーティストだった椎名林檎がバンドになったと知ったときなんか、「りんりんは私を裏切った」と本気で思って、結局変な奴って一人じゃ生きていけないんだって現実を見せつけられた気がして、

じゃああたしはこれからどう生きていけばいいんだと、

彼女に見捨てられたようなあまりのショックにあれだけ大好きだったソロ時代のCDも全部売りさばいてしまいました。

 

 

そんな生き遅れたカジュアル鬱少女にですね、

クラスで浮ついてたって、頭おかしいから頑張っても周りに馴染めなくたって、

馴染めないから昼休みの教室で一人で机に歌詞彫ってたらクラスメイト全員から笑いながら教室に鍵かけられて泣いてたって、

 

それでも自分を変えてまで頑張る必要なんかないと!

君はありのままの君で生きていけばいいんだと!!!

 

そんな分かりやすい赦しと勇気と喜びをくれた音楽こそ、他でもないWham!のベスト盤“The Final”だったのです。

Final

 

その出会いは偶然、学校帰りのTSUTAYAでエグザイルとジャニーズで敷き詰められたヒットチャートの棚から一番遠いところに置かれた「R35 大人の洋楽」ってコーナーで紹介されてたこのベスト盤を何の気なしに適当に借りたのでした。

 

帰宅してすぐさまこのアルバムを聴いたときの最初の印象が忘れられない。

一曲目の“Wham Rap!”のワンコの時点で完全にブッ飛び、

そのあとの“Bad Boys”, “Wake Me Up Before You Go-Go”で失神したね、

たぶん白目剥いてたと思う。

だって、あの奇妙なテンション、あのバカバカしさ。徹頭徹尾ポップス。

そしてこんなに麗しく気持ちよく歌う殿方がいたのかと。

それまで聴いたどの音楽とも全く違っていたのです。

ビートルズでも体験しなかった、初めてのことでした。

 

ライナーノーツに書いてあった、80年代当時はアイドル扱いだったってことも頷けるハジけにハジけたバブリーっぷりなんだけど

あれがね、平成生まれの自分にとっちゃ現代じゃ絶対に聴くことのできない音だったし、

何より曲のムードを完全に司ってるジョージ・マイケルの伸びやかで叙情的な声が、

「これはふざけてるように聞こえるけど強烈に刺激的な、まさに音楽だ!!!アイドルでもジャニーズとはわけが違うんだ!!」って思わせて、新たな発見だったんすね。

これがポップスってやつなんだと。

 

平成に生まれてもあのカッコ良さを理解できた12歳の私を抱きしめてあげたい。

 

 

しかしそんなきらめきに満ちたテンションの高い曲が続く中で、

ひときわ異彩を放つある曲が、今までと違う意味で新しい音楽を知る喜びを私に教えてくれました

 

そう、この曲によって私は人生の大人の階段を一つ上ったのです。

 

 

それが今回ご紹介させていただく“Careless Whisper”

日本ではWham!名義で発売されましたが、実際のところはジョージ・マイケルのソロ名義であり、欧米では現在もソロ曲として認識されてるのでここでもその扱いに準じていきます。

1984年のリリース後世界中のチャートを塗り替え、その後も各国のアーティストにカバーされ語り継がれることとなった不朽の名曲。

そのアーティストの中には西城秀樹や郷ひろみの名前もあります。

日本語の響きとも親和性が非常に高い、昭和歌謡特有のリズム感に通じるものがこの曲にはあるんですね。

 

 

芳しくもねっとりとした夜の香りを思わせるサックスの音から始まる前奏、

その上に重なるジョージ・マイケルの甘く悲痛なヴォーカル。

そこから見える光景は例えば、バブル期の街のネオンに照らされて一人の男がさみしく佇んでるところだったり、

もしくは騒々しいディスコのカウンターの隅で一人静かにウイスキーをすする男の背中。

 

英語がわからなくたって、80年代の洋楽を聴いたことがなくたって、

きっと誰しもなんとなく、そんなPVが瞼の裏に浮かんでくるんじゃないかと思うほど完璧に、コテコテに作り上げられた世界観をもった音楽。

 

そういった部分でこれまでのWham!の他のポップスとは明らかに違っていたこの曲は、

ジョージ・マイケルがヴォーカリストとしていかに柔軟な表現力を持ってたかってのを思い切り知らしめたと思うのです。

サビの“fool”の発音のフェザータッチとか、悶えるの。

これはもう彼にしか出せない色気だと思うんですよ。

 

そんなわけで歌詞を本気で読まなくてもこれが悲しいラブソングだってことは一目(耳)瞭然で分かっちゃう「歌謡曲」なわけですが、

まあ和訳も見ないことには音楽レビューにならないのでね、見ていきましょう。

 

実はあんまり見せたくないんだけど。

 

 

 

君の手をとりフロアーに向かうとき
僕の心に不安がよぎる
やがて音楽が止んで…
君の瞳の中に 映画のワンシーンがよみがえる
悲しい別れのあのシーンが

もうダンスは踊れない
やましい心が リズムを狂わせる
取り繕うのはやさしいけれど
君はそれほどバカじゃない
友達をだましてはいけないと 分かっていたけれど
チャンスを無駄にしてはいけないと 分かっていたけれど
だからもう 決して君とは踊らない
前と同じようには 踊れない

もう元には戻れない
親友がささやいた あのうかつなひと言
知らないうちが幸せなのさ
知ってしまえば安らぎはない
苦しみだけが心に残る

今夜は音楽がやけに大きく響く
二人でどこかに逃れたいけれど
多分 ここにいるほうがいいのかもしれない
二人になれば お互い傷つけあうだけだから

僕たちはきっとうまくやって行けたのに
ずっと一緒に踊ってゆけたのに…
でも これから誰と踊ったらいいんだ?
どうか行かないで

君は行ってしまった…
もうここにはいない…
僕をひとり残して行ってしまった…
そんなに君を傷つけてしまったの?
それほど悪いことだったの?

 

 

 

“Careless Whisper”は直訳すると「不注意な囁き」です。

これは歌詞にあるところの、友人が「うっかり秘密を洩らしちゃった」ってやつですね。

 

この曲は歌詞も含めて評価されたらしいんですけどね、

実は私、最初にこの歌詞読んだとき正直言ってちょっぴり幻滅したんです。

音楽と声があんまりにも心にグサグサ来るもんだから期待し過ぎたんでしょうけど。

 

まあよくある内容なので以下早送り

ダンスフロアでいい雰囲気になった女の子とワンナイトスタンド的な感じになって、本人いわく火遊びだったらしいんだけどそれを親友に話したら、そいつが(主人公の)彼女にチクったんです、そんで彼女激ギレ、ふざけんなサノバビッチっつってどっか行ってしまったと。ほんとは彼女のこと大好きだったし前みたいに楽しくずっと踊りたかったからすごいショック。でも俺そんなにひどいことしたかなぁ、許してくれたっていいじゃんか。だいたい友達がチクりやがったのがいけないんだよ。淋しいよぉ踊る相手いないよぉ。ぐすん。

という感じ。

 

曲に比べて詞だけみるとまあ、それはそれは軽いのね。

あとこの男も頭軽いよね、よくいるけど人生のノリがすごい軽やか。

気持ちは分かるんだけどさ、まあ上手くできてないだけ救いだけどね。

男の共感は得られるのかも。もしかしてそれで評価されたんだろうか・・・?

いやいやないわ。

なんだか私が性格悪い女に思われてしまいそうなんで詞の解説はこの辺で終わりにします。

(でも事実しか言ってないもん)

 

実はね、そもそもジョージ・マイケル自身この歌詞をかなり嫌っているらしいんですねー。

「皮肉を込めて書いたけど決していい歌詞じゃない。なのに共感する人がたくさんいて、作り手として拍子抜けする。ガッカリだ」

なんて語ってましたね。

 

なんでもこの曲、ジョージが17歳の時、当時バイトしていた映画館に向かうバスの中で思いついて書留めたっていう曲らしいのです。

それを発売時にアンドリューがちょいと手入れしたものなんですね。

だから実体験とは全く関係なし、ついでに言うと歌詞に「映画のワンシーン」と出てくるのも、映画館に行く途中だったからっていう理由。

 

でもね、17歳でこのメロディと、ここまでの男の情けなさを書けちゃうジョージのこの、早熟な感性よ!!!

この裏話を読んだとき、あぁ天才ってこういうことなのかぁ・・・って、

思わざるを得なかったんです。

 

私事で恐縮なんですけどね、

“Careless Whisper”を最初に聴いた時、私が受け止めた感覚って「哀愁」だったんですよ。

「哀愁」がどんな気持ちなのかって事を、辞書引くより分かりやすく説明してくれた。

しかも図解つきで。

 

それは幼少期に経験したある光景なんですけどね、

物心つくかつかないかの頃に碑文谷のダイエーの駐車場で、車の後部座席から雨でぼやけたフロントガラス眺めてヤンヤンつけボー食べながら親の帰りをじっと待っていたときのことを思い出すの。

この曲聴いてるといっつも必ず思い出すの。

こういうのきっとね、みなさん経験があると思うんだけど、

ある曲を聴いたときに必ず思い出す光景ってあるじゃないですか。

実際にその曲を聴いていた時に体験したものではないにしても、ですよ。

 

「哀愁」が含む感情って、ぼんやりとした悲しみとか寂しげなさまだったりするわけじゃないですか。

それをちょっと大人っぽくしたみたいな。

その「寂しい」っていう感情をね、きっと初めて自覚したのが、私にとってはダイエーの駐車場でのあの時間だったんだと思うのね。

その時と同じ感覚を、音楽の中に初めて発見した曲が“Careless Whisper”だったのですよ。

だから「大人の階段を一つ上らせてくれた曲」って書いたんです。

 

その最も大きな要因はやっぱり、ジョージの表現力にあると思うんですね。

ダスティン・ホフマン顔負けのカメレオン役者ですよ、彼の声にできない役は無い。

もはや体全体が高性能エフェクターなんじゃないかと思わせるほどの虹色の声。

 

ヴォーカリストとしての彼の資質が余すところなく盛り込められた一曲なのであります。

 

 

ちなみにジョージ・マイケルの書く歌詞って実は内省的でしてね、

あとわりとハートが強いね、方向性が謎だったりしますが不屈の精神感じる。そういうフリなのかもしれないけど。

しかも如何様にも受け取れて意外に難解なものが多いんですよ。

 

現にずっと内気で、ぼっちで、そんな自分がイヤで「ジョージ・マイケル」っていう架空のヒーローを子供のころから想像して現実逃避することで生きながらえてた少年だったらしいのね。(本名はイェオルイオス・キリアコス・パナイオトゥ)

きっとそういった過去に、人生を生き抜くための鎧として身に着けたのであろう奇妙なポジティブさと、自虐的なユーモラス、

そしてセクシャルマイノリティを自覚してからの複雑な男(女)心ももちろん、

こうした彼独自の人生観が歌詞に表れてて、

そういったわけで思春期に鬱々と毎日を過ごしていた自分に勇気くれて「そのまんまでええんやで」って教えてくれたのがWham!だったわけなのです。

当時半年間一度も笑ってなくてマジで死刑囚みたいな顔してた私が笑えるようになったんです。おかげで顔の大きさ三割減になった。

 

 

ほんとにね、人生ってなんでも音楽で解決できると思うんですよ。

ジョージ・マイケルだって音楽に人生救われたに違いないだろうし、

またそういう人が作り出す音楽がどっかで誰かを救っているわけです。

それって愛の連鎖だよね。

音楽にしろ映画にしろ、もちろん文学にしてもね、アーティストたちはみんな聖なる使者、愛の伝道師なんですよ。

 

去年はたくさんの偉大な魂を失ってしまった私たちですけど、

でも彼らの音楽は死ぬことはないはずですから、そのためにもね、現代に生きる私たちがこれから語り継いでいかなければならないのです。

これは使命です。誰だって何かの伝道師なんです。

 

 

だから逝ってしまわれたパイセンたちにもう一度ありがとうと言いたい!!!

そして後は俺たちに任せろと!!!

作り出すことはできないけど、残すことはできる!!!

だからみんな、音楽を聴こう!!!!!!!

 

 

 

あなたのいいね!でサヴァイヴァーに10円が支払われます!よろしくお願いします!

 

 

 

 

 

執筆者プロフィール

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執筆者:本部 萌

1990年12月26日 沖縄生まれ。東京育ち。
159センチ
スリーサイズ: B70, W55, H90

■活動内容
2013年明治学院大学文学部芸術学科映像芸術学専攻を卒業後、小劇場をメインに下積み女優活動を展開中。アローズプロ所属。
休みの日には映画館と自宅で年間約300本の映画を鑑賞するほぼ引きこもり生活を送る、「映画と結婚した独身専業主婦」。
たまに出るDJイベントでは60〜80年代の洋楽チューンを担当、特に80年代ニューロマンティックをこよなく愛する。
ヤクルトスワローズのマスコットキャラクター「つば九郎」のフォルムと毒気に惚れ込み、シータの如く神宮球場の空から舞い降りてつば九郎の頭にスカートを被せたい密やかな夢を抱いているが、野球そのものに関しては1チームが何人構成かも知らないくらいの知識。
阿佐ケ谷のミニシアター“ユジク阿佐ケ谷”、新宿ゴールデン街のロックバー“Happy”、野球バー“ぺんぎん村”で働く。

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19:00~21:00

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〒151-0052 渋谷区代々木神園町2-1

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自分でやってみることで、審判の大変さを知るイベントです。自分でやってみることで審判の大変さを知るイベントです。

主催:スポーチュア

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