「座る席を変えれば、新しい楽しみ方が見つかる」 時事芸人プチ鹿島 インタビュー(5)
- 投稿日:2017/03/21 12:00
- 更新日:2017/04/07 00:48
3404VIEW

“半信半疑”実践編―いつもと違う席に座ってみる
──ここまで「半信半疑」の視点が今の時代に有効だというお話を伺ってきましたが、読者の方が「自分もそういう目線で見れるかな」っていうふうに思えるようなヒントをいただけないでしょうか。
そうですね、できるなら一つの情報、一つの話題に対して、いろんな見方で見るってことですよね。これ、メディアの見方だけじゃなくていいんですよ。
──たとえば、どんなことでしょうか?
文字通り「目線を変える」ことだっていいと思うんです。たとえば野球場でもプロレスでも他のスポーツでもいいんですけど、同じ試合でも座る席によって見方って違うじゃないですか。一塁側から見るか三塁側から見るか、東側から見るか西側から見るか、一つの見方じゃないよねっていう。観客席理論だと思うんですよ。
いろんな視点を楽しむってことですね。さっきも言ったように、そういう視点が欠けてることで自分の意見は絶対正しいと思って、相手の意見をシャットアウトしちゃうわけですから。フェイクニュースだろ、インチキだろう、で。アメリカの大統領がそれでシャッター下ろしてるような世の中ですから。
──シャッターも壁も下ろそうとしてますね。
ですよね。反対側から見てみようとか、ちょっとお前の話聞いてみようとか、冷静になってみようっていう視点が今ほんとに難しいから、それは野球場とかで、プロレス会場とかでものを観るっていう経験は、すごく有効な時代だと思うんですよね。同じ野球場でも、たまにはひいきのチームとは別の三塁側で見てみるとかね。そういうことだと思うんですよ、物事を見ることって。しかも、家に帰ってからCSのプロ野球ニュースをもう一回見るとかやるでしょ。もう球場で数時間、散々見てるのに(笑)
──(笑)確かにそうだ。
有効なんですよ。その試合結果がどう報じられているかって気にするのは、どこをどう切り取るんだろうって楽しみにするからでしょう。それを時事ニュースに置き換えれば同じことだから。
次回は「アイドルファンから、あるヒントをもらったんです」 時事芸人プチ鹿島 インタビュー(6)。2017年3月28日に公開予定です!
【プチ鹿島・新刊が出ました!】
なぜか新聞がどんどん好きになる! 人気時事芸人による痛快&ディープな読み方、味わい方をお届けする本書。結局、新聞にこそ、世の中の仕組みが詰まっているのです!
プチ鹿島(ぷち かしま)
芸人
70年生まれ。オフィス北野所属。時事ネタ好き。
1997年 デビュー。TBSラジオ「東京ポッド許可局」、「荒川強啓デイ・キャッチ!」(月・水ニュースプレゼンター)などに出演。2013年8月に発売した「教養としてのプロレス」(双葉新書)は2015年現在で6刷中。
twitter: @pkashima
blog: 俺のバカ
聞き手・編集:YAQUE 編集部
連載リスト
「”芸人は舞台で芸だけをやっていればいいんだ”と思っていた」 時事芸人・プチ鹿島インタビュー(1)
- 投稿日:2018/02/09 19:30
- 更新日:2018/02/10 22:45
3404VIEW
カテゴリ最新記事
舞台はNPBじゃないほうがいい『いま、野球観戦の楽しみ方を漫画にするなら、どのような内容にしますか?』 漫画家・鈴木みそ インタビュー(10)
- 投稿日:2017/06/07 20:00
- 更新日:2017/05/04 04:50
2635VIEW
「ジャイロ」の仕組みってなんだ?『なぜ物理の説明に野球を選んだのか』 漫画家・鈴木みそ インタビュー(9)
- 投稿日:2017/05/31 20:00
- 更新日:2017/05/04 04:46
5071VIEW